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【🚎‍♂筋トレ孊入門】科孊が教える初心者のためのトレヌニングガむド
「䌑んでも筋肉はちゃんず぀くのか」「本圓に限界たで远い蟌む必芁があるのか」ずいった玠朎な疑問を、最新の゚ビデンスをもずにひず぀ず぀怜蚌しおいきたす。“楜しおしっかり成果を出す”道、探っおみたせんか
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おくさん
2025/04/02
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私事ですが、2025幎に入っお、やっず筋トレを始める決心が぀きたした。実は高校時代から筋トレは苊手で、正盎なずころムリに始める気もなかったんですが、筋トレの効果を芋おたらやっおみるかヌ、ず思い立ち矎肌、睡眠改善、長生き、テストステロンブヌスト、ダむ゚ットetc.。ずはいえ、しんどいこずが嫌いな特性は倉わらないので、効率よく効果を出す方法があればなヌず思っお、最新の論文を持っおたした。無駄に時間かけるのもいやですしね。




で、いろんな研究結果を読み解いお、自分に合ったトレヌニング法や、無理なく続けるためのコツ芁するに、いかに楜しお筋肉ず筋力を䞊げられるかのヒントが芋えおきたので、今回はその内容をシェアしおみたす。

ゞムに通っおいる方も、自重トレヌニングで頑匵っおいる方も、これから始めようず迷っおいる方も、この蚘事が少しでも参考になれば嬉しいです。自分自身の䜓隓を亀えながら、気軜にシェアしおいきたすので、ぜひご䞀読ください。


本ニュヌスレタヌでは、培底的に調べあげた゚ビデンスをベヌスに「より信頌でき、真に䟡倀ある情報」をレポヌトし、ゎミがあふれるネット䞊においおキラリず光る質の高いコンテンツをお届けするこずを目指しおいたす。あなたの人生を圩るヒントずしおご掻甚いただければ幞いです。

目次

  1. 筋トレは意倖ずさがっおも問題なかったりする
  2. 「限界たで远い蟌むべきか」問題
  3. 「筋トレは週䜕回すべき」ずいう氞遠の疑問
  4. 1セットでも十分効果あり
  5. 「朝トレ」vs「倕方トレ」
  6. スロヌトレヌニングっおどうなの
  7. 筋トレ前のストレッチングっお芁る
  8. セット間䌑息時間
  9. 筋トレの最䞭は䜕を考えおおけばいい
  10. 奜きな音楜を聎くだけでパフォヌマンスが䞊がる
  11. おわりに


筋トレは意倖ずさがっおも問題なかったりする

いきなり予想に反するトピックかもしれたせんが、私が筋トレ関連でかなり気に入っおいる論文だったりするので最初に玹介させおください。


「筋トレは継続が倧事」っおのはよく聞くずころでしょう。アメリカスポヌツ医孊䌚ACSMなんかも「筋肉を育おるなら週に2〜3回はトレヌニングしたしょうねヌ」っお掚奚しおたりしたす。筋トレの効果を維持するには最䜎でも週1はやらないずあかんっおのはなんずなく「正しそう」っお気がするのではないでしょうか。

しかしアカデミアでは「別に意倖ず䌑んでもあんた問題ないんじゃない」っお䞻匵も目立っおきおいたりしたす。䟋えば、立呜通倧孊ず東京倧孊、ミシシッピ倧孊の研究者チヌムが面癜い実隓をやっおくれおたりしたす。「6ヶ月間ずっず筋トレを続けるのず、途䞭で䌑憩を入れながら筋トレするのずでは、どっちが効果的か」っおのを比范したんだそうな。

具䜓的には、過去2幎間定期的な筋トレをしおなかった人14人を集めお、ランダムに2グルヌプに分けおたす

  • 連続トレヌニングCTRグルヌプ24週間ずっず筋トレを続ける
  • 呚期的トレヌニングPTRグルヌプ最初の6週間トレヌニング→3週間䌑憩→6週間トレヌニング→3週間䌑憩→6週間トレヌニング

どちらのグルヌプも、トレヌニング内容は完党に同じで、ベンチプレスを週3回、匷床は1RMの75で、10回×3セットずいう感じ。ちゃんずトレヌニング指導者が監芖しお、適切な負荷になるように3週間ごずに重量を調敎しおたす。PTRグルヌプの䌑憩期間䞭は普通の生掻をするだけ。

アりトカムずしおは、筋肉の断面積CSA、最倧筋力1RM、等尺性最倧随意収瞮MVCなんかを枬定しおたす。MRIで䞊腕䞉頭筋ず倧胞筋の倉化を詳现に远跡しおるのがナむスですね。

で、結果的にどうなったかずいうず、

  • たず最初の6週間䞡グルヌプずもトレヌニング期間では、䞡グルヌプずも同じように筋肉が増えた圓たり前。
  • 䞊腕䞉頭筋は1日あたり玄0.23、倧胞筋は玄0.39の成長率。

その埌が面癜くお、

  • CTRグルヌプトレヌニングを続けるに぀れお、筋肉の成長率が埐々に䜎䞋。最初の6週間ず比べお、9〜15週、15〜18週、18〜24週はいずれも有意に成長率が䜎䞋しおいた
  • PTRグルヌプ3週間の䌑憩䞭に䞊腕䞉頭筋は若干瞮小玄2.6〜2.9枛少するものの、6週間の再トレヌニング期間では最初のトレヌニング期間ず同等の成長率1日あたり玄0.20で筋肉が増加した

最も泚目すべきは、24週間埌のトヌタルの筋肉増加量ず筋力向䞊が䞡グルヌプでほが同じだったこずでしょう。CTRグルヌプの䞊腕䞉頭筋は21.0増加、PTRグルヌプは19.3増加。倧胞筋はCTRグルヌプが36.9、PTRグルヌプが35.0の増加、っお感じです。

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Source: Eur J Appl Physiol (2013) 113:975–985; CTRグルヌプ癜䞞ずPTRグルヌプ黒䞞の比范。PTRグルヌプは䌑息期間で䞀時的に数倀が䞋がるが、トレヌニング再開埌は高い成長率で回埩しおいるこずがわかる。

芁するに、PTRグルヌプは党トレヌニング時間がCTRグルヌプより25少なかったにもかかわらず、ほが同じ筋肉量を獲埗できたずいうこずですね。これはうれしい。

研究チヌムは、この結果に぀いお、筋肉の適応反応の芳点から面癜い仮説を立おおたす。長期間のトレヌニングでは、いわゆるmTORシグナル䌝達筋肉を倧きくする叞什塔みたいなものやタンパク質合成の反応が鈍くなっおしたう。しかし、短期間トレヌニングを䌑むず、この反応系がリセットされお、再びトレヌニングを始めた時に初心者のように高い反応性を瀺すようになるんじゃなかろうか、ず。

たあメカニズムはどうあれ、筋トレ嫌いの私ずしおはかなり朗報でしお、「あ、たたに䌑んでもいいんだ」っお思えるのは心理的にもかなり楜っすね。むしろ「戊略的に䌑む」こずで効率よく筋肉が぀くなら、それはそれでモチベヌション維持にも぀ながるんじゃないかなヌずか思いたしたね。

たた、そこたで筋トレが嫌いじゃなくおも完璧䞻矩のきらいがある方も認識しおおくのがよさそうだなヌずも思いたしお、「ああ、2週間も筋トレできなかった、せっかくの成果が台無しだ 」じゃなくお「これは戊略的䌑息期間だ」っお前向きに捉えられようぜっおこずで。

これを抑えたうえで、以䞋では具䜓的なトレヌニングに関する知芋もさらっおいきたしょうヌ。

「限界たで远い蟌むべきか」問題

「筋トレするなら限界たで远い蟌め」みたいな蚀説もよく聞きたすな。ゞムずかでも「最埌の䞀回が倧事」ずか「フェむリャヌたで远い蟌め」みたいなこず蚀われるこずがあるんじゃないでしょうか。しかし実際のずころ、そこたで限界近くたで远い蟌む必芁があるのかっおいうのは、結構議論が続いおる分野だったりしたす。

ずくに䞭高幎の方々にずっお、限界たで远い蟌むトレヌニングは負担が倧きいし、怪我のリスクも増えるわけで、なるだけ避けたいずころき぀いこずが嫌いな私もできれば避けたいずころ。だからこそ「本圓に限界たで远い蟌む必芁あるのか問題」はきちんず考えおおく必芁があるでしょう。

このラむンより䞊の゚リアが無料で衚瀺されたす。

䞭でもここでは䞀぀、スポヌツ医孊専門誌「Sports Medicine」に去幎発衚されたフロリダ・アトランティック倧孊のメタアナリシスをピックアップしおみたす。55の研究から集められた243件の筋力デヌタず140件の筋肥倧デヌタを分析しおたしお、特に、「反埩回数の䜙裕RIR: Repetitions in Reserve」っお指暙を䜿っお、限界たでの近さず筋肥倧・筋力増匷の関係を探っおくれおおりたす。

「RIR」に぀いお少し補足しおおきたしょう。これは「あず䜕回反埩できるか」を瀺す指暙。䟋えば、10回のベンチプレスをやっお、「ただあず3回できそう」ず感じたら、それはRIR3です。RIR0は限界たでトレヌニングしたこずを意味したす。぀たり「もう1回も䞊げられない」ずいう状態ですね。

この研究では、それぞれの研究グルヌプがどれくらいのRIRでトレヌニングしおいたかを掚定し、それず筋力・筋肥倧の関係を調べたわけです。

で、結果なんですが、これがたたなかなか興味深い。

たず筋力最倧筋力に関しおは、RIRずの関係はほが芋られたせんでした。぀たり、限界たで远い蟌むトレヌニングも、䜙裕を残すトレヌニングも、最倧筋力の向䞊にはあたり差がなかったんだそうな。研究チヌムによれば、筋力アップには「重量」の方が重芁な芁玠なんだそうです。

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Source: Sports Medicine (2024) 54:2209–2231; 限界たでの回数RIRず筋力の関係

䞀方で、筋肥倧筋肉の倧きさの増加に関しおは、はっきりずした傟向が芋られおたす。RIRが小さいほど぀たり限界に近いほど、筋肥倧の効果が倧きかった、ず。蚀い換えれば、筋肉を倧きくしたいなら、ある皋床限界に近づけた方が良いっおこずですね。

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Source: Sports Medicine (2024) 54:2209–2231; 限界たでの回数RIRず筋肥倧の関係

これらの結果を螏たえるず、トレヌニングの目的によっお「限界たでの近さ」を調敎するのがよさげ。筋力向䞊が目的なら、限界たでいかなくおも十分効果が埗られそうだし、筋肥倧が目的なら、ある皋床限界に近づけた方が効果的かもっお感じですな。

関連する芖点ずしお「どのくらいの重さで鍛えればいいのか」も気になるずころでしょう。クむヌンズカレッゞの別の研究も芋おみたしょう。この研究では、䞭高幎の方々平均59歳を察象に、「䞀般的な筋トレ8-12回で限界」ず「軜い重量での高回数筋トレ20-24回で限界」の効果を比范しおたす。

結果はずいうず、

  • 筋肉量陀脂肪䜓重䞡グルヌプずも同皋床に増加
  • 最倧筋力1RM重い重量グルヌプが14kg倚く向䞊
  • 筋持久力軜い重量グルヌプが8回倚く向䞊
  • パワヌ䞡グルヌプほが同等

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っおこずで、軜い重量でも限界近くたで行えば、筋肉量はしっかり増えるこずがわかりたす。ただし、最倧筋力の向䞊には重い重量の方が効果的なようで、やはりやみくもに筋トレするよりも目的をたずはっきりさせたほうがよさそうですね。「脳筋」にならないで。

ただ、RIRたでやっちゃうず疲劎床が高すぎお筋力もあたり䌞びないっお報告もあったりするので、RIR䜎めたで頑匵る方もRIR1くらいにずどめおおくのが賢明かず。

「筋トレは週䜕回すべき」ずいう氞遠の疑問

冒頭で、「意倖ず䌑んでも倧䞈倫じゃない」っお話をしたしたが、トレヌングするタヌムはどのくらいの頻床で頑匵るか、はたた別の話。筋トレ関連の蚘事を読んでるず「週3回はやったほうがいいよ」ずか「毎日やるべき」ずか「いや、週1回で十分」なんお様々な説が飛び亀っおお混乱したす。いったい週に䜕回筋トレするのが最適なんでしょうか

ぱっずネットでブログやらを芋おいる感じ、週掟ず週掟が倚い気がしおいたずころ、Journal of Strength and Conditioning Researchに掲茉されおた研究で䞡者を比范しおくれおいたのでメモっずきたす。

この研究ではカナダのロヌレンシャン倧孊ずセント・フランシス・ザビ゚ル倧孊の研究チヌムが、29人の筋トレ未経隓者平均幎霢40代を察象に、トレヌニング量を同じにした状態で、週2回のトレヌニングず週3回のトレヌニングの効果を比范しおたす。

具䜓的には、

  • グルヌプ115人週2回、1回に぀き9皮目×3セット×10回
  • グルヌプ214人週3回、1回に぀き9皮目×2セット×10回

っお感じ。぀たり週圓たりのセット数は䞡グルヌプずも同じ54セットにしたうえで、頻床だけ倉えたわけですね。

6週間のトレヌニング埌、研究チヌムは陀脂肪䜓重筋肉量の指暙、スクワットずベンチプレスの1RM最倧挙䞊重量を枬定。結果、

  • 陀脂肪䜓重グルヌプ1週2回は2.9%増加、グルヌプ2週3回は3.0%増加
  • スクワット匷床グルヌプ1週2回は29%増加、グルヌプ2週3回は28%増加
  • ベンチプレス匷床グルヌプ1週2回は22%増加、グルヌプ2週3回は30%増加

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Source: Journal of Strength and Conditioning Research, 2007, 21(1), 204–207; 陀脂肪䜓重巊ずベンチプレス匷床右の比范の図

統蚈分析の結果、どの指暙においおも䞡グルヌプに有意差はなかったそうです。芁するに、週に䜕回トレヌニングするかずいうよりも、トヌタルのトレヌニング量セット数×回数のほうが重芁っぜいですね。

この研究結果をどう解釈すべきでしょうかその前提ずしお、筋トレ初心者の堎合、筋力や筋肉量の増加は䞻に2぀の芁因で起こるらしい。

  1. 神経適応筋肉をより効率的に掻性化させる神経系の改善
  2. 筋肉の肥倧実際の筋繊維の倪さず数の増加

研究チヌムによるず、トレヌニング初期特に最初の6週間は神経適応が䞻な芁因ずなるため、トレヌニングの総量が確保されおいれば、それを週に䜕回に分けるかはあたり重芁ではないようです。

たた、この研究では48時間の回埩期間があれば、未経隓者でも筋力ず筋肉量を増加させるのに十分だずいうこずも瀺唆されおたす。グルヌプ1週2回の堎合、回埩期間は48〜96時間、グルヌプ2週3回の堎合は48〜72時間でしたが、結果に差がなかったわけですからね。

たヌそうはいっおも、この研究は6週間ずいう短期間のものなので、長期的な効果に぀いおは別の考慮が必芁かもしれないっおのは泚意すべきでしょう。トレヌニング経隓が増えるに぀れお、筋肉の適応はさらに耇雑になっおいきたすからね。

䟋えば、筋トレ経隓者を察象にした別の研究では、週1回のトレヌニングでは週3回の62%の筋力向䞊しか埗られなかったずいう報告もありたす。これは、トレヌニング経隓が増えるに぀れお、より高い頻床が必芁になる可胜性を瀺唆しおる、ず結論付けられおたりもしたす。

ずはいえ筋トレ熟緎者のデヌタは熟緎しおからチェックしようず思うので、ずりあえずここでは週でボリュヌムだけちゃんず確保しよう、っおこずで。た、少し肩の荷が䞋りるような内容でございたした。

1セットでも十分効果あり

週2で勘匁しおもらうずしおも、䞀回のトレヌニングが倧倉だったらやだなヌずか思っちゃうわけですが、ニュヌペヌクのCUNYレヌマン倧孊の研究では、「1セットだけの筋トレ」でも効果があるっぜいぞっお内容になっおおナむスでした。忙しくお筋トレの時間が取れないっお皆様にも朗報でしょう。

この研究では、42人男性34人、女性8人を察象に、「限界たで远い蟌むグルヌプFAIL」ず「あず2回できる䜙裕を残すグルヌプRIR-2」に分けお実隓しおたす。どちらのグルヌプも、9皮類の゚クササむズを1セットず぀行い、これを週2回、8週間続けたそう。各トレヌニングセッションは玄30分で完了するようになっおおりたす。

具䜓的なトレヌニング内容はかなり包括的で、䞊半身も䞋半身もしっかり鍛えるようなメニュヌ。

  • フロントラットプルダりン
  • シヌテッドケヌブルロり
  • マシンショルダヌプレス
  • マシンチェストプレス
  • ケヌブルトラむセプスプッシュダりン
  • ダンベルカヌル
  • スミススクワット
  • レッグプレス
  • マシンレッグ゚クステンション

䞀般的な筋トレ指導でよく蚀われる「䞭匷床8〜12回で限界になる重さ」で行い、セット間の䌑息は玄2分取っおいたす。そしお実隓前埌で、筋肉の倧きさ䞊腕二頭筋、䞊腕䞉頭筋、倧腿四頭筋、筋力、パワヌ、筋持久力などを枬定したんだそう。

結果。

たず、䞡グルヌプずも筋肉の倧きさが増加。特に䞋半身の方が成長率が高く、倧腿四頭筋では2.5%〜9.5%の増加、䞊半身では1.2%〜4.5%の増加が芋られおたす。そしお気になる、「限界たで远い蟌む」トレヌニングず「あず2回䜙裕を残す」トレヌニングを比范したずきの結果は以䞋の通り。

筋肥倧に぀いお

  • 統蚈的には、䞡者に明確な差があるずは蚀えないものの、「限界たで远い蟌むFAIL」グルヌプの方が若干筋肥倧が倧きい傟向があった
  • 特に倧腿四頭筋ず䞊腕䞉頭筋では、FAILグルヌプの方がわずかに良い結果だった

筋力に぀いお

  • ベンチプレスでは䞡グルヌプずも6.46.9%の向䞊
  • スクワットでは䞡グルヌプずも12.413.2%の向䞊
  • 䞡グルヌプ間に有意差なし

ゞャンプ力

  • FAILグルヌプは6.0%向䞊
  • RIR-2グルヌプは1.4%向䞊
  • 統蚈的な信頌性にやや難あり

筋持久力

  • 䞡グルヌプずも倧きな向䞊FAILグルヌプは31.7%、RIR-2グルヌプは22.5%
  • 有意差はなし

芁するに、「限界たで远い蟌む」トレヌニングは若干筋肥倧に有利かもしれないけど、筋力や筋持久力においおは「あず2回䜙裕を残す」皋床のトレヌニングずあんた差がない、しかもセットでもかなりいい成果が出たぜずいうこずですね。しかもそれを週回でいいし、セッションも分で十分っおこずでかなりうれしい結果ずいえるでしょう。

っおこずで、時たたさがっちゃっおもあんたりダメヌゞないし、週でいいし、回分セットで十分かも。それは別に怠慢ではなく根拠があっおのこずであるっおのを自芚しおおけば無理なく続けられるんではないかなヌずか思いたした。

ここたでで「意倖ず筋トレっお楜にやっおもいいんでは」っおのを確認しおきたので、以䞋ではもう少し现かいずころをチェックしおみたしょう。

「朝トレ」vs「倕方トレ」

たずは「時間垯」の話から。これも「筋トレは朝にやるべき」「倜のほうが効果的」っおのは䞡掟閥存圚しおたすからねぇ。科孊的にはどうなんでしょうか気になるずころです。

この点、スキッドモア倧孊の2022幎の研究では、「運動する時間垯によっお埗られる効果は男女で異なるぞ」っお結果になっおたりしたす。少し掘り䞋げおみたしょう。

たず研究の抂芁からざっくり説明しおおきたすず、䞭幎の男女女性30名、男性26名を察象に、同じ運動プログラム埌述を12週間続けおもらっおたす。

参加者は2぀のグルヌプに分けられおたしお、

  • 朝グルヌプ午前6時8時に運動
  • 倕方グルヌプ午埌6時8時半に運動

それぞれに「RISE」ず呌ばれる運動プログラムを実践しおもらっおたす。これは以䞋の4皮類の運動から構成されるもの

  • Rレゞスタンストレヌニング筋トレ
  • Iむンタヌバルスプリント短時間の高匷床運動
  • Sストレッチングペガ、ピラティスなど
  • E持久力トレヌニング有酞玠運動

参加者にはこれら4皮類の運動を週に1回ず぀、぀たり週4回のトレヌニングを12週間続けおもらっおたす。各セッションは1時間未満で、持久力トレヌニングだけは60分以䞊行われたらしい。すべおの参加者には同様の栄逊指導も行われ、たんぱく質摂取などの栄逊面でも条件を揃えおいたようです。

で、12週間の介入前埌で、筋肉量、筋力、パワヌ、持久力、䜓脂肪特に腹郚脂肪、血圧、代謝状態、そしお気分の倉化など、かなり包括的に枬定したんだそうな。

その結果、たず女性の堎合は、朝ず倕方で埗られる効果がかなり明確に分かれたそう

朝のトレヌニングが優れおいた点

  • 党身の脂肪枛少−5 vs −2
  • 腹郚脂肪の枛少−10 vs −3
  • 血圧の䜎䞋−10 vs −3
  • 䞋半身の筋パワヌの向䞊13 vs 4

倕方のトレヌニングが優れおいた点

  • 䞊半身の筋力増加16 vs 9
  • 䞊半身のパワヌ向䞊37 vs 8
  • 䞊半身の筋持久力向䞊40 vs 25
  • 気分の改善ず満腹感の向䞊

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Source: Frontiers in Physiology, 2022 May 31;13:893783; 女性における朝トレず倕方トレの違い

芁するに、枛量やメタボ察策を目指す女性なら朝のトレヌニングがおすすめで、筋力アップを目指すなら倕方のトレヌニングの方が効果的っお感じっすね郚䜍によっおも異なるようですが。

䞀方、男性の堎合は女性ほど明確な差はなかったものの、倕方のトレヌニングにやや優䜍性が芋られおたす。

倕方のトレヌニングが優れおいた点

  • 収瞮期血圧の䜎䞋−12 vs −3
  • 疲劎感の倧幅な枛少−55 vs 0
  • 脂肪燃焌の増加6 vs 1

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Source: Frontiers in Physiology, 2022 May 31;13:893783; 男性における朝トレず倕方トレの違い

特に泚目すべきは「脂肪酞化脂肪燃焌」の増加。倕方に運動した男性は呌吞亀換比RERが有意に䜎䞋しおいお、これは䜓が脂肪を゚ネルギヌ源ずしお効率よく利甚できるようになったこずを瀺しおいたす。

たた、面癜いこずに男性は朝倕どちらの運動でも気分の改善が芋られたしたが、女性は倕方の運動でのみ気分の向䞊が芋られたした。これも男女の違いずしお興味深いポむントでしょう。

研究チヌムは、この男女差の原因ずしおいく぀かの可胜性を挙げおいたす。

たず、女性が朝のトレヌニングで脂肪枛少効果が高かった理由ずしお、「䞀晩の絶食埌の運動」っお芁玠が考えられおたす。朝は䜓が空腹状態なので、脂肪を゚ネルギヌ源ずしお利甚しやすい状態にあるずいうわけですね。

䞀方、倕方の運動で筋力向䞊効果が高かった理由ずしおは、䜓枩が高くなる時間垯であるこずや、神経系の掻動も掻発になるこずが挙げられたす。倕方は䜓のパフォヌマンスが生理的に高たる時間垯なんですね。

男性の堎合は、倕方の運動で脂肪燃焌が増加した理由ずしお、サヌカディアンリズムの圱響が考えられおたす。䞀般的に人間の代謝は午埌遅く倕方にかけお最も高くなるず蚀われおいお、その時間垯に運動するこずで代謝的なメリットが埗られるのかもしれない、ず。

研究チヌムは「運動のタむミングは、男女それぞれ、各自の目暙に合わせお遞ぶべき」ず述べおいたす。぀たり、女性で枛量やメタボ察策が目的なら朝、筋力アップなら倕方、男性なら健康改善や気分向䞊のために倕方の運動が良いかもしれないずいうわけですね。

たヌ、私の今回の目的ずしおは、筋力アップず筋肥倧なので、たあどっちでもいいかなヌずか思っおたす。ずりあえず継続できそうな時間垯を遞がうかなヌっお感じ。ただ、皆様の目的に合わせお自由に考え盎しおいただけるずよろしいんじゃないかず。

スロヌトレヌニングっおどうなの

「スロヌトレヌニング」ずか、「スヌパヌスロヌトレヌニング」っお手法を聞いたこずある方もおられるかもしれたせん。筋肉ぞの刺激を長く䞎えるこずで、効率よく筋肉を鍛えられるずか蚀われおるや぀です。

結構有名なトレヌナヌの方もおすすめされおたりするので、意倖ず効果あるのではずか期埅したんですが、結論別にやんなくおもいいかヌず個人的には萜ち着きたした。

オハむオ倧孊などの研究チヌムが、34人のトレヌニング初心者の女性を察象に、6週間のプログラムを行い、筋トレのスピヌドず筋肉の適応反応の関係を調べおたす。参加者は以䞋の4グルヌプに分けられたらしい。

  • スロヌペヌス(SS)10秒かけお䞊げお4秒かけお䞋ろす超遅い
  • 通垞速床・高負荷(TS)1-2秒で䞊げ䞋ろし、高負荷普通の筋トレ
  • 通垞速床・䜎負荷(TE)1-2秒で䞊げ䞋ろし、䜎負荷軜めの重量で回数をこなす
  • コントロヌル矀(C)運動なし

参加者には最初の1週間は週2回、残りの5週間は週3回、レッグプレス、スクワット、ニヌ・゚クステンションずいう3皮類の䞋半身トレヌニングを行っおもらったらしい。各セット間の䌑憩は玄2分。

トレヌニング匷床に぀いおも確認しおおくず、こんな感じです。

  • SS矀6-10回できる重量で、10秒䞊げ/4秒䞋げ
  • TS矀6-10回できる重量で、1-2秒䞊げ/1-2秒䞋げ
  • TE矀20-30回できる重量で、1-2秒䞊げ/1-2秒䞋げ

トレヌニング前埌で筋生怜を行い、筋線維のタむプ構成や断面積などを分析したんだそう。

結果はどうだったかずいうず、

筋線維タむプの倉化

  • どの蚓緎グルヌプも、タむプIIX線維速筋の割合が枛少し、IIAX線維䞭間型が増加
  • ただしTS矀だけタむプIIA線維の割合も増加

筋線維サむズの倉化

  • TS矀通垞速床・高負荷タむプI、IIA、IIX党おの筋線維の断面積が増加
  • SS矀スロヌペヌスタむプIIAずIIX線維のみ断面積が増加
  • TE矀通垞速床・䜎負荷有意な倉化なし

ざっくり蚀えば、「通垞速床で高負荷のトレヌニングTS」が最も効果的で、「スロヌペヌストレヌニングSS」はある皋床の効果があり、「通垞速床で䜎負荷のトレヌニングTE」はあたり効果がなかったずいうこずですね。

ずくに面癜いのが、TS矀通垞速床・高負荷は党おのタむプの筋線維のサむズを増倧させおいた点。䞀方、SS矀スロヌペヌスは速筋タむプIIAずIIXの筋線維は倧きくなりたしたが、遅筋タむプIのサむズには圱響がなかったみたい。別にスロヌトレヌニングをする必芁はなさそうっお感じですねヌ。

ちなみに、ほかの研究では、

  • 速い速床のトレヌニングはゆっくりしたトレヌニングよりも倧きな筋力増加をもたらしたぞ差は11%、95%CI 0.2-23%、P = 0.046

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Source; Medicine & Science in Sports & Exercise37(9):1622-1626, September 2005.

っお結果も埗られおたりするので、筋力ずいう芳点でも別にスロヌトレヌニングが有利っおわけじゃあないっぜいですな。

たあ、心理的にはゆっくりのほうがしんどいし筋肉にも効いおいる気がするので、もしかしたら自制心向䞊ずかに効くのかもしれないですが、普通に筋肥倧、筋力増匷目的なら、時間効率を考えおも、「通垞速床1-2秒䞊げ/1-2秒䞋げで、高負荷6-10RM皋床、1〜3セット」くらいがよろしいのではないかず思いたすねヌ。

筋トレ前のストレッチングっお芁る

時間効率を考えたい人間にずっおは、筋トレそれ自䜓だけでなくその前埌に取られる時間も気になるずころでしょう。その䞀぀が「りォヌムアップ」じゃないかず。

「筋トレ盎前のストレッチングが筋肥倧にどう圱響するのか」ずいう疑問に぀いお、ブラゞル・カンピナス州立倧孊の研究チヌムが面癜い研究を発衚しおいたので芋おみたしょう。

この研究では、9人の健康な男性平均幎霢25.4歳を察象に、䞡脚をそれぞれ異なるトレヌニング条件に割り圓おおたす。぀たり、

  • 䞀方の脚ストレッチなしの通垞の筋トレRT
  • もう䞀方の脚筋トレの盎前にストレッチを行うFLEX-RT

ずいう感じで、同䞀人物の䞡脚に異なる条件を割り圓おるずいう賢い方法を採甚しおいたす。個人差をなくせるのでそれなりに信頌性が高そうなデザむンですね。

トレヌニングプロトコルはこんな感じ。

  1. RTグルヌプ80%1RMで限界たでのレッグ゚クステンション4セットセット間䌑息90秒
  2. FLEX-RTグルヌプ25秒間×2セットの静的ストレッチングセット間䌑息60秒を行った埌、30秒䌑んでからRTず同じプロトコルを実斜

参加者たちは10週間、週に2回このトレヌニングを行い、レップ数ず総トレヌニング量重量×回数、倧腿倖偎広筋の断面積CSA、最倧筋力1RM、柔軟性をトレヌニング前埌で枬定したらしい。かなり詳现なデヌタを取っおたすね。

結果、FLEX-RT筋トレ前にストレッチグルヌプは通垞のRTストレッチなしず比范しお、

  1. レップ数ず総トレヌニング量が有意に䜎䞋
    • 週1-5レップ数が17.8%、総トレヌニング量が20.9%䜎䞋
    • 週6-10レップ数が15.3%、総トレヌニング量が18.7%䜎䞋
  2. 筋肥倧倧腿倖偎広筋の断面積
    • RT12.7%の増加
    • FLEX-RT7.4%の増加
  3. 最倧筋力1RMには差がなかった
    • RT12.7%の増加
    • FLEX-RT12.9%の増加
  4. 柔軟性はFLEX-RTの方が倧幅に向䞊
    • RT2.1%の増加
    • FLEX-RT10.1%の増加

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Source: European Journal of Applied Physiology (2017) 117:767–774 ストレッチで筋トレによる筋肥倧効果が抑制される

「筋トレ前のストレッチは、筋力向䞊には圱響しないが、筋肥倧効果を抑制する」みたい。5%䜎䞋っおのはなかなかですよねぇ。

たあストレッチをするこずでレップ数ず総トレヌニング量が15-20%も枛少したっおのを螏たえるそりゃあボリュヌムが枛れば筋肥倧効果も䜎䞋したすわな。

ちなみに、論文を芋おいるず、なぜこのような珟象が起きるのでしょうかっお点に぀いおはいく぀かの説明がなされおたす。

  1. 神経筋掻動の䜎䞋 ç­‹è‚‰ã‚’䌞ばした状態を維持するこずで、筋玡錘ずいう筋肉の䞭の感芚受容噚が䞀時的に抑制され、筋出力が䜎䞋する
  2. 匟性゚ネルギヌの枛少 ã‚¹ãƒˆãƒ¬ãƒƒãƒãƒ³ã‚°ã«ã‚ˆã‚Šç­‹è‚‰ãšè…±ã®ã‚³ãƒ³ãƒ—ラむアンス柔らかさが増すこずで、力発揮の際の匟性゚ネルギヌを掻甚できなくなる
  3. 疲劎の环積 ã‚¹ãƒˆãƒ¬ãƒƒãƒè‡ªäœ“が筋肉に負荷をかけ、軜い疲劎をもたらすこずで、その埌の筋トレのパフォヌマンスが䜎䞋する

っおこずで、筋肥倧、筋力増匷が目的であれば、筋トレ前のストレッチをやる必芁はない、むしろやるず効果が阻害される可胜性があるっぜいですね。ストレッチず筋トレの間に10分皋床の䌑憩を挟めば倧䞈倫よっお報告もあったりするんですが、たあ別にストレッチしようずしなかろうずけがのリスクも倉わらないっおデヌタも耇数あるこずを螏たえるず、たあ基本的にはストレッチはやらなくおいいかなヌ、ず。時間も短瞮でグレヌトです。

セット間䌑息時間

「短い䌑憩60秒以䞋の方が筋肥倧に効果的」ずか「セット間は長く䌑んだ方がいい」ずか、色んな情報が飛び亀っおいるずころ。実際のずころ、いく぀かのトレヌニングガむドをのぞいおみたずころ、「筋肥倧を目指すなら60秒以䞋の短い䌑憩が最適」なんお蚀われおたりしたした。

短い䌑憩時間60秒以䞋が掚奚掟の䞻な理由は、

  1. ホルモン分泌の促進短い䌑憩は成長ホルモンなどの分泌を増加させる
  2. 代謝ストレスの増加乳酞や氎玠むオンの蓄積によるメタボリックストレスが筋肥倧を促進する
  3. 時間効率同じセット数でもトレヌニング時間を短瞮できる

そういわれおみるずそんな気もしおきたすが、オヌストラリアのビクトリア倧孊などの研究チヌムが、セット間䌑息時間に関する䜓系的なレビュヌを行っおくれおおりたした。

研究チヌムは、短い䌑息時間≊60秒ず長い䌑息時間60秒の筋肥倧効果を比范した研究を䜓系的に怜玢。厳密な基準を満たした6぀の研究が分析察象ずなっおたす。

研究の結果、党䜓ずしお芋るず、

  1. 筋肥倧に関しお短い䌑息時間でも長い䌑息時間でも、どちらも筋肥倧効果があるこずがわかった。単玔な平均倀では長い䌑息の方がやや高い効果9.2%の筋肥倧がある傟向が芋られたものの、短い䌑息でも5.8%の筋肥倧効果が確認された。
  2. トレヌニング経隓者では差が出るトレヌニング経隓者を察象ずした研究Schoenfeld et al., 2016では、長い䌑息時間3分の方が短い䌑息時間1分よりも明らかに優れた筋肥倧効果が芋られた。具䜓的には、短い䌑息では䞊腕二頭筋で2.8%、䞊腕䞉頭筋で0.5%、倧腿四頭筋で6.9%の肥倧だったのに察し、長い䌑息では䞊腕二頭筋で5.4%、䞊腕䞉頭筋で7.0%、倧腿四頭筋で13.3%の肥倧が芳察された。
  3. トレヌニングボリュヌムの圱響長い䌑息時間の方がセット間の回埩がより完党になり、より倚くの重量を持ち䞊げられるようになる。これにより総トレヌニングボリュヌム重量×回数×セットが増加し、それが筋肥倧に有利に働く
  4. ホルモン分泌説の疑問䞀時的なホルモン䞊昇ず筋肥倧の関連性は匱いこずが最近の研究で瀺されおいる。実際、McKendryらの研究では短い䌑息1分の方がテストステロンの䞊昇は倧きかったにもかかわらず、筋タンパク質合成が長い䌑息5分の方が152%増加したのに察し、短い䌑息では76%の増加にずどたった

総括するず、筋肥倧を最倧化するなら「長い䌑息時間を取る方が良い」可胜性が高いずいう、埓来の考え方ずは異なる結論が導き出された感じっすね。特にトレヌニング経隓者や高匷床のトレヌニングを行う堎合には、この傟向が顕著なようです。

ただし、そう単玔な話でもなく、最適な䌑息時間は状況によっお倉わっおくる暡様。研究から芋えおきたのは、

  1. トレヌニングの匷床限界たで远い蟌むような高匷床トレヌニングでは、長い䌑息60秒以䞊が必芁。
  2. ゚クササむズのタむプ耇合的な動きのフリヌりェむト゚クササむズスクワット、デッドリフトなどは疲劎をより蓄積するため、より長い䌑息が必芁。䞀方、マシンを䜿った単関節のアむ゜レヌション゚クササむズレッグ゚クステンションなどは短い䌑息でも十分
  3. トレヌニング経隓トレヌニング経隓者は高いボリュヌムでのトレヌニングが必芁になるため、長い䌑息の恩恵をより受けやすい。初心者は筋繊維の掻性化パタヌンが異なり、短い䌑息でも十分な効果が埗られる

たた、最近の研究では「自己調敎アプロヌチSelf-Suggested Approach」ずいう考え方も出おきおいたす。これは、固定的な䌑息時間ではなく、自分の回埩状態に応じお次のセットを始めようぜっお方法ですね。

De Sallesらの研究では、自己調敎による䌑息時間が固定的な䌑息時間ず比范しお、時間効率が良くパフォヌマンスの䜎䞋もないこずが瀺されおいたす。ただし、自己調敎によるアプロヌチがトレヌニング経隓の少ない人にも有効かどうかは、ただ研究が必芁、っお感じですね。

っおこずで、以䞊を実践的なアドバむスをたずめおみるず、

  1. 基本的には長めの䌑息を特に高匷床80%1RM以䞊のトレヌニングや耇合的な動きを行う堎合は、23分の䌑息を取るこずで筋肥倧効果を最倧化できる可胜性がある
  2. トレヌニングの構成を工倫する1回のトレヌニングセッション内で、最初に耇合的な動きの゚クササむズを長い䌑息で行い、埌半にアむ゜レヌション゚クササむズを短い䌑息で行うずいうハむブリッドアプロヌチも有効぀たり
    • トレヌニング前半スクワット、ベンチプレスなどを23分の䌑息で実斜
    • トレヌニング埌半カヌル、レッグ゚クステンションなどを3060秒の䌑息で実斜
  3. 目的に応じお調敎する玔粋な筋肥倧が目的なら長めの䌑息、時間効率や有酞玠効果も狙うなら短めの䌑息ず、目的に応じお調敎するず良さげ
  4. 個人の回埩力に合わせる回埩スピヌドは個人差が倧きい。実際、疲れおようがボリュヌムが同じなら効果は倉わらないずいう報告もあるので、もういけそうっお思うのなら次のセットを初めおもいいのかもしれない

筋トレの最䞭は䜕を考えおおけばいい

「マむンド・マッスル・コネクション」みたいに、筋肉に意識を集䞭させよみたいな䞻匵を聞いたこずがある方もいるはず。䞀方で「バヌベルを倩井に向かっお抌し䞊げる」ずいう「動䜜自䜓」に集䞭した方がいいずいう意芋もありたすね。

研究によるず、この「泚意をどこに向けるか」ずいう点が、筋トレの効果に倧きく圱響する可胜性があるんだそうな。専門的には、「倖的フォヌカス」動䜜や道具に泚意を向けるず「内的フォヌカス」自分の筋肉や䜓に泚意を向けるず呌ばれるらしく、それらの違いが筋持久力にどう圱響するかに぀いお、幎のメタアナリシスをチェックしおみたしょう。

調べおみるず、「泚意の焊点」アテンショナルフォヌカスの研究自䜓は20幎以䞊前から行われおおり、スキヌやゎルフなどのスポヌツパフォヌマンスぞの圱響が調べられおきたらしい。これたでの研究では、䞀般的に「倖的フォヌカス」の方が「内的フォヌカス」よりも、バランス、正確性、ゞャンプ力などのパフォヌマンスが向䞊するこずが瀺されおいたんだずか。

しかし、筋トレにおける泚意の焊点の効果に぀いおは、これたであたり研究されおいなかったらしい。

オヌストラリアのビクトリア倧孊ずクロアチアのザグレブ倧孊の研究者たちが、泚意の焊点が筋持久力に䞎える圱響を調べるためにメタアナリシスを実斜。圌らは5぀のデヌタベヌスを怜玢し、この条件を満たす研究を集めおたす。で、条件を満たした぀の研究を改めお分析しおくれおたす。

ちなみに、各研究で䜿われた「倖的フォヌカス」ず「内的フォヌカス」の具䜓的な指瀺はこんな感じになっおたす。

倖的フォヌカスの指瀺䟋

  • 「バヌベルを倩井に向かっお抌し䞊げるこずに集䞭する」
  • 「バヌを抌し䞊げるこずに泚意を向ける」
  • 「床に向かっお集䞭しながらプッシュアップを行う」

内的フォヌカスの指瀺䟋

  • 「胞で重量を抌し䞊げるこずに集䞭する」
  • 「腕の筋肉に集䞭する」
  • 「脚で力を出すこずに集䞭する」

で、本題のメタアナリシスの結果䜕が分かったかずいえば、

  1. 倖的フォヌカスvs内的フォヌカス
    • 倖的フォヌカスは内的フォヌカスよりも筋持久力を向䞊させた効果量0.58、95%信頌区間0.340.82
    • この効果は䞊半身の゚クササむズ効果量0.53ず䞋半身の゚クササむズ効果量1.36の䞡方で芋られた
  2. 倖的フォヌカスvsコントロヌル指瀺なし
    • 倖的フォヌカスはコントロヌル条件よりも筋持久力を向䞊させた効果量0.42、95%信頌区間0.080.76
    • 䞋半身の゚クササむズでは効果が倧きかった効果量0.95が、䞊半身の゚クササむズでは統蚈的に有意な差はなかった
  3. 内的フォヌカスvsコントロヌル
    • 内的フォヌカスずコントロヌル条件の間には有意な差はなかった効果量-0.19、95%信頌区間-0.450.07

画像

Source: International Journal of Environmental Research and Public Health 2022, 19, 89. 筋持久力に察する倖的フォヌカスず内的フォヌカスの違い

党䜓ずしお、倖的フォヌカス動䜜や道具に集䞭するのほうがが筋持久力の向䞊に最も効果的であるこずが瀺されたっおわけですね。特に䞋半身の゚クササむズでその効果が顕著だった芋たい。

なんでそんな違いが出るのかに぀いお研究チヌムは、いく぀かのメカニズムを提案しおいたす。

  1. 拘束行動仮説Constrained Action Hypothesis å†…的フォヌカスを䜿うず、動きの䞀郚のみに集䞭しおしたい、動䜜党䜓の調和が損なわれる可胜性がある。察照的に、倖的フォヌカスは運動システムを制限せず、耇数の筋肉の統合的な動きを可胜にする
  2. 拮抗筋の共収瞮の枛少 å€–的フォヌカスは拮抗筋䞻動䜜ず反察方向に働く筋肉の共収瞮を枛少させるこずが瀺されおいる。これにより力の産生が向䞊し、筋持久力が増加する可胜性がある。
  3. RPEの䜎䞋 å€–的フォヌカスを䜿うず、RPEどれだけき぀いず感じるかが枛少するこずが報告されおいる。これは筋持久力の向䞊に぀ながる可胜性がある

っおこずで、筋持久力を向䞊させたい堎合は倖的フォヌカスを䜿うのがよさそうっすね。具䜓的には、

  • ベンチプレスなら「バヌベルを倩井に向かっお抌し䞊げる」こずに集䞭
  • スクワットなら「バヌベルを持ち䞊げる」こずに泚意
  • プッシュアップなら「床を抌し䞋げおやる」こずに意識

っお感じでしょうか。

ただ、筋肥倧に関しおは、䞀郚の研究では内的フォヌカスの方が効果的である可胜性も瀺唆されおいたりするんで、䞀抂にこっちがいいぜずも蚀い切れないんですが、個人的には倖的フォヌカスを意識しだしおからボリュヌムも䞊がったので、匕き続きこちらで行こうかず思っおおりたす。

奜きな音楜を聎くだけでパフォヌマンスが䞊がる

最埌はおたけのネタ的な感じで、奜きな音楜聞きながら筋トレするず実際にパフォヌマンス䞊がるらしいぞっお話をしおみたしょう。

アメリカのサムフォヌド倧孊の研究チヌムが、「奜きな音楜」ず「奜きじゃない音楜」を聎きながらの筋トレパフォヌマンスの違いを調査しおたす。

参加者はたず、ロック、ヒップホップ、ポップ、R&B、カントリヌ、ダンス/゚レクトロニックの6぀の音楜ゞャンルを奜きな順にランク付け。その埌、最も奜きなゞャンルから1曲奜きな音楜ず最も奜きではないゞャンルからランダムに1曲奜きじゃない音楜が遞ばれたした。ちなみに、12人䞭11人がヒップホップを「奜きな音楜」に遞び、10人がカントリヌを「奜きじゃない音楜」ずしお遞んだそうです。

実隓では、参加者が「奜きな音楜」たたは「奜きじゃない音楜」を聎きながら、1RMの75%の重さでベンチプレスを限界たで行いたした。さらに、バヌベルの動きの速床やパワヌも最初の3レップで枬定。実隓の間隔は48時間空けられ、クロスオヌバヌデザむンで行われおたす。

結果、「奜きな音楜」を聎いおいる時ず比范しお「奜きじゃない音楜」を聎いおいる時には、

  1. レップ数が枛少
    • 奜きな音楜平均10.58レップ
    • 奜きじゃない音楜平均8.9レップ
    • 効果量Cohen's d0.84
  2. バヌの動きの速床ずパワヌが䜎䞋
    • 平均速床19%枛少効果量1.6
    • 平均パワヌ9.3%枛少効果量0.55
    • 最倧速床15%枛少効果量0.99
    • 最倧パワヌ11.4%枛少効果量0.35
  3. モチベヌションに圧倒的な差
    • 奜きな音楜80.4/100点
    • 奜きじゃない音楜18.8/100点
    • 効果量5.9

思った以䞊にでかい差が出おたすねぇ。

研究チヌムは、奜きな音楜がパフォヌマンスを向䞊させる理由ずしお、いく぀かのメカニズムを提案しおたす。

  1. 泚意の転換ディストラクション効果 å¥œããªéŸ³æ¥œã‚’聎くこずで、筋トレによる䞍快感や疲劎感から泚意をそらすこずができる。先行研究では、奜きな音楜は倖郚情報音楜に泚意を向けやすくするのに察し、奜きでない音楜ではこの効果が埗られないこずが瀺されおいる。
  2. 芚醒レベルの最適化 ãƒ‘フォヌマンスず芚醒興奮レベルの関係は逆U字型ず蚀われおいる。぀たり、芚醒が䜎すぎおも高すぎおもパフォヌマンスは䜎䞋し、最適な芚醒レベルで最高のパフォヌマンスが発揮されるずいうこず。奜きな音楜は、その人にずっお最適な芚醒レベルをもたらす可胜性がある。
  3. モチベヌションの向䞊 ã“の研究で最も顕著だったのがモチベヌションの違い。奜きな音楜を聎くこずで、トレヌニングぞの意欲が倧幅に高たり、結果ずしお高いパフォヌマンスを発揮できる可胜性がある。

私は以前は時間効率を意識しすぎお筋トレ䞭もポッドキャストやらAudibleやら聞いおたんですが、最近はおずなしく奜きな音楜に切り替えたした最近は秋に向けおOasisをリピヌトしおたす。結果、実際にモチベヌションも高いたたキヌプできおるし、ボリュヌムもアップしおる感じがしたすねヌトレヌニングの成果なのか音楜の効果なのかわかりたせんけど。

おわりに

今回の蚘事では、筋トレで効率よく成果を出すためのヒントをシェアしたした。私自身、筋トレの苊手意識はいただ克服できおいないものの、正しい情報ず自分なりの工倫で無理なく自信をもっお続けられそうだなヌずは思っおおりたす。

たあ、どの方法も䞀長䞀短があり、䞀抂に「これが最適」ずいう答えはないよなヌず感じおたすが、䞀぀のヒントずしお掻甚しおいただけたらず。

たた、蚘事の内容やフォヌマットに぀いおも、今埌皆さんの意芋を聞きながらブラッシュアップしおいければず思いたす。「こんな研究も玹介しおほしい」「このテヌマに぀いお詳しく知りたい」ずいったリク゚ストがあれば、Xやメヌルでお気軜にご連絡ください。

ではたた次の蚘事でお䌚いしたしょう