本ニュースレターにご興味をもっていただきありがとうございます！このニュースレターでは、中国清華大学大学院に留学中でありサイエンスライターなどをこなす筆者が、科学的知見をベースにあなたの人生の道しるべを提案します。

最近では「検索エンジン、AIの発達で各人が欲する情報に容易にたどり着けるようになった！」などと言われますが、実際にはテキストの複雑さが低い、つまり平易な文章ばかりが表示されるし、プロンプトによらず結局最小公倍数的な情報が提供されるようになってるしでニッチで深い情報にたどり着くための道のりはむしろ長くなってしまっているのが現状（R）。

もちろんAIはなんでも知っているけれど、それと同時に大多数の人がニッチで深い情報には興味を示さないことも知っています。だからAIはあえてニッチ情報を提供せず、結局情報の濁流の中で「より信頼でき、本当に価値ある情報」にたどり着くのは一層困難になっているというわけ。そこで本ニュースレターは検索エンジン、AIからは辿り着けない「ニッチ」な科学的知見をニッチなあなたに毎週お届けします。ゴミがあふれるネット上においてキラキラと光る質の高いコンテンツを目指しています。

よろしければあなたの人生を彩るヒントとしてご活用いただければ幸いです。少しでもご興味があればぜひ購読してください（無料です）。

ってことで今回は、就活用に「面接のコツ」的なデータをまとめておきます。

まーネットで調べてみると「笑顔が大事！」とか「話は盛るな！」とかいろんなアドバイスが見つかりますけど、真逆の意見も多いしどこまで信じていいの？ってのはかなり怪しいところでしょう。その点で、以下ではいつも通りエビデンスをベースに「面接をクリアするためのヒント」をまとめておくんで、少なくとも「サンプル数一の感想」よりかは幾分か参考になるんじゃないかと。

ちなみに私自身も26卒としてインターン等色々応募してるんですが、以下で紹介するポイントは日々意識しております。「納得内定」の一助になれば幸いです～。

目次

1. ちゃんとやる
2. ノンバーバルコミュニケーションにも要注意
3. 面接ストレスを軽減する4つのアプローチ
4. 面接で緊張しちゃう人が意識すべきたった一つのこと
5. 話しを盛るか？正直に話すか？
6. 面接は本当に男女平等なのだろうか？
7. 一日のうちどの時間帯に面接を受けるべきか
8. 面接で好印象を与えるES・履歴書の書き方【自己PR】
9. 自己PRは過去の自分との比較であるべき
10. 【おまけ】頭の体操系質問をぶつけてくる面接官

ちゃんとやる

いきなり身も蓋もないポイントですけど、面接は「社会人への第一歩」として「ちゃんと」望むべき。2023年12月に管理職以上の800人を対象に行われた「インテリジェント」の調査によると、多くの企業がZ世代の新卒者よりも中途の採用を好む傾向にあることがわかったらしい。

具体的には調査に参加した企業の約60％が、新卒者よりもより中途の候補者に高い給与と手厚い福利厚生を提供する用意があると回答。リモートワークやハイブリッド勤務の機会も、ベテラン層により多く提供したいと回答していたらしい。

こう聞くと「即戦力が欲しいんだろう」みたいな結論を想像しやすいですけど、実際には、「新卒者の面接対応には課題が多すぎる」って指摘がかなり多かったんだとか。例えば5社に1社が「新卒者は面接の準備が不十分」と感じており、半数以上が「新卒者はアイコンタクトが苦手」と評価していたらしい。さらに服装の乱れや、非現実的な給与要求も目立つとのこと。中にはWeb面接でカメラをオフにしたままの学生（21％）や、親同伴で面接に臨む学生もいるんだそう（20％）。そりゃあ新卒の人が相手にしてもらえないのもうなずけますわな。

その他に企業が新卒者に対して抱いている不満として、

• 3人に2人の雇用主は新卒者が「仕事量をこなせなそう」と回答
• 6割近くが「遅刻や締め切り厳守ができない」と指摘
• そのほか「権利意識が強い」「感情的になりやすい」「社会人としての心構えが足りない」といった評価も

コミュニケーション能力の低さやフィードバックの受け止め方、プロ意識の欠如など、改善すべき点は多岐にわたるってわけですね。

まあこれは米国の調査だし日本では数値は多少前後するでしょうが、参考にすべき点は多いんじゃないかと。就活の時は「学生気分」から「社会人の入り口に立っている」という感覚にスイッチを切り替えるってのはテクニックうんぬんの前に前提として押さえておきたいですねー。

ノンバーバルコミュニケーションにも要注意

「自己PR」とか「ガクチカ」とか「何を話すのか？」は綿密に準備して面接に臨む人は多いでしょう。しかし実際には同じ言葉を発していても非言語的な行動によって評価は大きく変わってきたりします。まあこれは感覚的にもわかりやすいでしょうが、実際に研究でも証明されています。

例えばゲルフ大学の研究チームは、面接官823人を対象に、候補者の「非言語的な不安サイン」が面接評価に与える影響を調査してます。

ざっくり研究の内容を説明すれば、アイコンタクトをしない、自己操作行動（首に触れるなど）、手足の動きがせわしないの3つの非言語的行動に着目し、これらの行動と面接の評価の関連を分析。結果、これらの不安サインを頻繁に示す応募者は、そうでない応募者に比べ、面接の評価が明らかに低くなる傾向が見られたんだそう。

つまり、口頭での受け答えの内容は同じでも、不安そうに見えるだけでマイナス評価につながったってわけですな（5点満点中不安サインを見せる応募者は平均3.5点、不安サインがない応募者は4点強）。

このような評価の差が生じるメカニズムとしては、不安サインが多いと「有能そうに見えない」と判断され、結果的に面接の評価を下げる要因になってたみたい。一方で、不安の度合いは「暖かみ」の印象にはあまり影響しないことも分かってて、不安➡冷たい人➡不採用ってメカニズムではないんだそうな。

ってことで、「いかに面接官に不安を悟られないか」ってところは、「何を話すか」と同時に対策しておくべきでしょうねー。

ちなみに、ノンバーバルコミュニケーションは面接においてポジティブな方向に寄与することも複数の研究で確認されていて、

• Bonaccio先生の2016年のレビューでは、笑顔、アイコンタクト、ジェスチャー、豊かな表情、うなずきはすべて面接の成功にプラスに関連すると結論付けている
• Chaplin先生の2000年の研究では、短く硬い握手は、社交性、親しみやすさ、自信を示すことにつながり、結果的に面接の成功率が上がると報告
• 逆に、Keating先生の2006年の研究では表情をニュートラルに保つと、無関心や無関心と解釈され、面接の通過率が低下する可能性があるとしている

てな感じで、表情を豊かに、ちゃんと反応せよ！ってのはよくあるアドバイスだけど科学的にも一定の根拠はあるっぽいんで、面接を受けるときには意識しときたいですな。

面接ストレスを軽減する4つのアプローチ

「不安を見せるな！」って言われてすぐに「はいわかりました」と実践できれば苦労はしないでしょう。以前にストレス対策は徹底的にまとめたことがありましたけど、ここでは面接に特化した不安・ストレス対策として、病院のCEOを務めたこともある心理学者のジェフコマー先生が提案する「面接ストレスを軽減する4つのマインドセット」をチェックしてみましょう。

1. 考え方を変える：
   面接は、面接官からの一方的な評価ではないと考えるべき。あなたも面接官を面接しているのだ、と。その組織が自分に合っているかどうか、文化や価値観の適合性を確認する機会ととらえるのが吉。質問の機会が与えられない場合は要注意。面接は双方向のコミュニケーションであるべきなのだから
   
2. 「集団」の重要性を理解する：
   進化心理学的に、私たちは「集団」に所属することで安全や安心を得る。面接では、組織という「集団」に加わるための適合性が問われている。組織の文化や規範をリサーチし、理解することが大切。あなた自身を、その一族の一員としてアピールするよう努めると不安やストレスが軽減しやすい
   
3. 不採用への恐怖を受け入れる：
   面接に落ちることを、あなたに対する拒絶と受け止める必要はない。求められているのは文化的な適合性であり、あなたの能力不足を意味するわけではないのだ。面接官との人間関係づくりに注力し、落ちてしまっても前を向いて次の面接に臨むことが重要。
   
4. 自分でコントロールする：
   「私の履歴書のどこが気に入ったのですか？」と質問するなど、面接の主導権を握る工夫をしてみると吉。自分の長所を再確認し、面接を通してそれを強調することで、ストレスを和らげることができるはず。プライミング、確証バイアスなどの心理学的テクニックを活用するのも効果的。

特に面接で落ちると「自分が否定された」ってダメージを感じる人が少なくないですけど「単に自分の特性が合わなかった」ってだけで自分がダメなやつって評価されたわけじゃないぞーってのは意識しときたいですね。この点をあらかじめ認識しておけば面接本番でも下手に不安やストレスを感じることも少なくなるはずであります。

あと手軽にできる手法としておすすめなのが本ニュースレターでも何度か照会している「パワーポーズ」であります。かなり簡単な手法のわりに面接の場面では相手からの評価を引き上げると同時に自己評価も引き上げてくれますからねー。実際Cuddy先生らの2015年の研究では、パワーポーズをしている候補者は、より落ち着いて自信に満ちているように見え、さらに、より魅力的で熱意もあるように見えるため、結果的に全体の評価が高くなるぞ！っ結論づけてたりします。さらにSmith先生の2008年の研究では、パワーポージングが客観的な認知機能まで向上させたぞーってところも報告されてたりするのもうれしいところ。

ただ「面接中に姿勢のことばっか意識してたくない！」って気持ちもよくわかるところ。しかし研究によると面接前にパワーポーズをとっておくだけでも上述の効果が認められるらしいんで、これはぜひやっておきたいっすね。

面接で緊張しちゃう人が意識すべきたった一つのこと

「不安を感づかれると落ちるぞ！」ってのは上述した通りですが、実際には本人はめちゃくちゃドキドキしてても傍から見てると全然そうは見えない！って人を見たことがある人も多いんじゃないでしょうか。

で、ゲルフ大学の別の研究では、「どんな『特徴』が不安を感づかせるのか？」みたいなところを探ってくれております。つまり、髪を触るとか貧乏ゆすりをするとか、不安に伴ってやっちゃいがちな行動はあるけど特にどれを辞めればいいんだろう？みたいな話っすね。

ここではカナダの大学生125人の面接を撮影し、18人の面接官の評価を分析してます。その結果、面接官が候補者の不安・緊張を感づく唯一のファクターとして認められるのが「話すスピード」にあったらしい。つまり、話すスピードが「遅い」人ほど不安なんだろうなーって印象を与えたんだ、と。緊張すると話すのが速くなるってのはよく聞く話ですけど、むしろ遅いケースの方が不安を想起させてしまうってのは面白いですな。

もちろん、だからと言って「早口で話せ！」とは言わないものの、極端にゆっくり話そうとしすぎるとむしろ逆効果になるぞ！ってのは意識しておくとよろしいかと。

話しを盛るか？正直に話すか？

「なるべくありのままの自分を見せるか？」「ちょっと話をもってアピールするか？」のいずれを選択すべきかについては意見が分かれるでしょう。

この点についても、いずれの戦略がベターか？についてゲルフ大学が研究を行ってくれております。研究チームは、実際の仕事面接を受けた大学生を対象に、どんな戦略を取ったかアンケートを実施。そして、その回答と、性格特性や面接時の不安レベル、パフォーマンス評価を照らし合わせたのだそう。

ここでは「正直戦略」と「話を盛る戦略」の2つに焦点を当てていて、「正直戦略」ってのは、自分にないスキルがあるとは言わず、持っている能力をアピールするというもの。嘘はつかないが、良いところは伝える作戦ですね。対して「話を盛る戦略」は、相手が求めているものに合わせて答えを作ったり、価値観をすり合わせたりするやり方。いわゆる「場の空気を読む」奴ですな。

実験の結果、正直戦略を使うことが明確に良い第一印象につながるという証拠は得られなかったものの、不安感を和らげる効果が見られたらしい。つまり、正直でいる方が面接でリラックスできるんだ、と。まー話を盛っているという意識がストレスを生むのは想像に難くありませんな。

つまるところ、嘘をつくことに心が乱されるタイプは正直が吉。一方、話を盛るストレスを感じない人は、多少盛った方が得をするかもしれません、って感じ。自分に合っている方を選べば大して影響は違わないよーってとこでしょうか。

ただ、ハーバード大の別の研究では「会社や人事の耳障りのいいことをいうよりもありのままの自分をアピールしようと努めた人の方が採用率が26％高かったぞ！」って結果が出てたりもするんですよ。これはおそらく嘘をつくときと同様に無駄なところに脳のリソースがさかれちゃうからでは？とか考えられていて、結局のところ自分の普段のコミュニケーションスタイルと同様のアプローチをとるのがいいでしょう。まあほとんどの人にとっては正直な自分で対応したほうがベターなんじゃないかと。「その話はどの会社の面接にも通用するだろうか？」が一つの基準となるかもしれないですね。

面接は本当に男女平等なのだろうか？

「男女の選考基準は同様！」ってのはもはや当たり前のように感じますけど、実際にはいまだ面接では男女で評価基準が大きく異なるのが現実だったりします。

例えば『Sex Roles』誌に掲載された研究では4つの実験から結論を導き出していて、その中で採用担当者を対象にした調査では、男女ともに能力を最重要視する点は共通だったものの、男性の評価はそれだけに集中していたのに対して女性は、能力以外の特性も含め、社会性、道徳性等多角的に評価されていたんだとか。結果的に同等の職務能力があるとの評価を受けた男女がいた場合、女性よりも男性が優先的に選ばれる傾向にあったんだそう。

つまり、男性は能力さえ高ければ採用される可能性が高いけれど女性は他の側面も含む「完璧」が求められる可能性がある、と。なんとも不公平ですなぁ。

もちろん、すべての採用担当者が意図的に性差別をしているわけではないでしょうし、完全に男女平等の基準が敷かれているケースも多いでしょうが、特に女性陣は現実として認識したうえで対策しといたほうがいいかもしれませんな。

一日のうちどの時間帯に面接を受けるべきか

「うちは相対評価ではなく絶対評価です」みたいなことを言われたことがある人も少なくないのではないでしょうか（私も先日のGDで言われました）。しかし当然ながら無意識であれ他人が基準になるってのは現実として避けられない話。

この点についてはペンシルベニア大学ウォートン・スクールとハーバード・ビジネス・スクールが行った研究が有名で、面接の合否は、自分の実力よりも、他の候補者に左右される可能性があるぞ！みたいな結論になってます。

研究では、9,000人以上の面接データを分析していて、結果的に、明らかに前に受けた候補者のスコアが後の候補者のスコアに影響を与えていることが確認されたんだそう。具体的には前の候補者の平均スコアが0.75（5段階評価）上がると、次の人の予測スコアは約0.075下がったのだそうな。しかもこの影響は面接が進むほど顕著になるってことで、特に優秀な候補者が集中しそうな日にはなるべく一日の早い時間に面接を設定してもらうとよいかもしれませんな（実際私も毎回一日の最初の枠を希望してたりします）。

面白いのは、平均点が同じでも、バラバラの点数（4、3、5など）のときより、同じ点数（4、4、4など）のときの方が、その効果が2倍になってたぞって点。ギャンブラーが4回連続で黒に賭けた後に、今度は赤に賭けたくなるのと同じ心理で、面接官も、4人続けて優秀な候補者が現れたら、次はいまいち、って評価したくなるのだ、と。まあ不合理だけどよくわかる心理ではありますわな。

面接で好印象を与えるES・履歴書の書き方【自己PR】

多くの企業で面接の前にはESや履歴書を提出する必要があり、それをベースに面接が行われることも多いでしょう。となると「あんまり盛りすぎて面接で深ぼられてもきついし、かといって控えめすぎてESで落とされても困るし、、」って葛藤を抱くこともあるんじゃないかと。ってことで「採用担当者に好印象を与える履歴書は？」ってところも簡単にチェックしておきましょう。

結論としておすすめなのは「『御社』のいいところに言及したうえで、それを自分と絡める！」ってアプローチ。これはミシガン大学の研究で証明されておりまして、研究チームは自己PR欄に①自分のいいところをアピール、②『御社』のいいところを褒める、③両者を絡めるの3パターンで書かれた履歴書に分類し、それぞれの評価を分析したんだそう。

その結果、

• 自分をほめすぎても、ほめなさすぎても評価は下がる。つまりアピりすぎには注意なものの、謙虚なPRが含まれている方がベター
• 同様に、企業をほめる文章がない場合も評価はさがるから、「業界NO1」とかなんかいいところを言及すべき

だったそうで、企業のいいところを自分のいいところと組み合わせて書いた場合に最も採用確率が高まったんだと。ちなみに本研究では女性は男性に比べて自己アピールが控えめになりがちだったそうで、女性の皆様はもう少し自分のPRの割合を増やせないか？ってのは意識するといいかも。

ってなわけで「御社のミッションに共感しました！」とかはお決まりっぽくても言及しないよりは断然ましってことで。

自己PRは過去の自分との比較であるべき

自己PRで気をつけなきゃいけないのが「自慢」に聞こえないようにすること。面接官の話の捉え方は話の内容だけではなくいろんなファクターに左右されるんでなかなか難しいところではありますけど、ポイントを上げるとすれば以下の3つあたりになるでしょう。

1. 自慢っぽく聞こえそうな話は相手が集中していない時にする
2. 他人ではなく過去の自分と比べてPRする
3. 30秒以内に収める

まず1点目については、みんな大好きアダム・グラント先生の実験で証明されているところで、同じ内容の自己PRでも、

• 面接官が集中して聞いていると、誇張が多くて信じられないと感じる
• 面接官が他の作業をしながら聞くと、礼儀正しくて尊敬できると感じる

みたいな違いが確認されたらしい。メモを取っているときとか通知が来て注意がそれているときに自己PRを行うことで「突っ込み」を入れる認知的余裕がなくなるんじゃない？とか考えられてますね。

2点目。他人を貶めて自分を上げるスタイルがむしろマイナスの評価につながるのは複数の研究で認められているところ。代わりに「以前の自分より成長した」って具合に過去と現在を比べると、評価は格段に良くなる傾向は基本的に一貫しているみたい。他人とのかかわりをアピールしながらも、成長の軸はあくまで自分ってのはお忘れなきよう。

3点目。ハーバード大学の研究では、自慢（自己PR）は30秒以内に収めるのが理想的とされています。まずは一手目として手短に、30秒程度でインパクトのあるエピソードを提示するのが吉。「私はこんな状況下でこんなことを成し遂げました」と端的に伝えたら、後は相手の反応を見て、興味を示してくれそうなら、とか質問をされたらそれに応じて詳しく話すぐらいでちょうどいいみたい。

「そんなにすごいことしたのに自分語りせずになんと謙虚な！」って印象が高評価につながるっぽいですね。

【おまけ】頭の体操系質問をぶつけてくる面接官

完全に余談ですけど、「テニスボールはなんで柔らかいのか？」みたいな変な質問をしてくる面接官ってなんなの？みたいな研究が面白かったので簡単にメモっておきます。

これはオハイオ州立大学のスコット・ハイハウス先生らの研究で、736人を対象に、面接での質問に対する考え方と性格特性の関連を調査。質問リストには以下の3種類が含まれてます。

1. 伝統的な質問（「強みを教えてください」など）
2. 行動的な質問（「失敗経験について教えてください」など）
3. 頭の体操的な質問（「宇宙人に椅子を説明するには？」など）

その結果、頭の体操的な質問を面接の場で尋ねるのは「適切だ」と考える人ほど、ナルシシズムとサディズムの傾向が高く、社会的能力が低いことが判明したらしい。また、彼らは「従業員の採用には直感が重要」という考えに同意しやすいことも分かったのだそう。この結果は、別の496人の採用決定者でも再現されてて、つまり、頭の体操質問を良しとする面接官は、ダークな性格特性を持っている可能性が高いんじゃないか、と。

研究チーム曰く、

頭の体操質問は、公正さへのネガティブな認識を生み、応募者に悪影響を及ぼしかねない。応募者を評価するのに、これらの質問がどれだけ有効かは定かではない。むしろ、面接官のダークな側面を浮き彫りにしてしまう可能性すらあるのだ。

とのことで、もし即興でこういう質問をぶつけてくるような会社だった場合にはナルシストやサディストが多くいる会社の可能性があるんで、もう一回慎重に入社を検討したほうがいいかもしれません（？）

あと、最後まで読んでいただいた方へのお礼としてチップスをもう一個紹介しておくと、面接後にはお礼のメールを送ると吉。別に送ろうが送るまいが変わらん！って意見もありますけど、例えばJobviteの調査によると、面接後にお礼のメールを送ると、採用される確率が22％上がったぞ！みたいな結果が報告されていて、まあ送っておいて損はないじゃないかと。

さいごに

日々健康、心理分野などの最新学術論文を発信をしているので、ぜひフォローお願いいたします。

	おくさん🇯🇵🇨🇳
	@Astella6174

短時間の怒りでもヤバいhttps://t.co/IUqubrSBXG
280人の若年成人（平均年齢26歳）を対象に、怒り、不安、悲しみ、中立の感情反応を引き起こすようにデザインされた4つのタスクのいずれかに割り付けた。タスクの前後には、参加者の血管拡張と細胞機能を測定。… pic.twitter.com/WeSUsz3dys

— おくさん🇯🇵🇨🇳 (@Astella6174) May 18, 2024