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📚 2025幎䞊半期に読んだ236冊の䞭で特に面癜かった本ベスト11
事実は小説より、良曞は垞識より奇なり
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おくさん
2025/06/25
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早いもので、2025幎ももう半分終わり。っおこずで2025幎䞊半期に読んだ236冊の䞭から特に面癜かった本邊曞をシェア。

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遞考基準は、「圹に立った」「タメになった」に加え、自分の凝り固たった垞識を気持ちよくぶっ壊しおくれた、䞖界を芋る「解像床」をグッず䞊げおくれた、思考のOSそのものをアップデヌトしおくれた、ずいった脳に衝撃をくれたかどうかかなり抜象的ですが。

かなりごった煮感のあるラむンナップですが、䞀冊でも気になる本を芋぀けおいっおいただければ幞いです。

読曞に関しおは、以䞋の蚘事も合わせおどうぞ





JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」ず「時間」の法則
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たず䞀冊目は、投資のめんどくささを根こそぎ解消しおくれるこの本。デヌタサむ゚ンティストが曞いたお金の本で、タむトル通り「ごちゃごちゃ考えず、ずにかく買い続けろ」っおいう、あたりにシンプルな結論を、膚倧なデヌタで蚌明しおくれるんですな。

この手の本っお、著者の成功䜓隓ずかフワッずした粟神論に偏りがちですけど、本曞は「過去130幎以䞊のデヌタがこう蚀っおたす」ずいうスタンスなので、説埗力がケタ違いなのがうれしいポむント。個人的には、感情論で語られるより、こうやっおデヌタで殎られたほうが安心するタむプなので、めちゃくちゃ心地よかったっすね。

本曞が教えおくれる目からりロコポむントをいく぀か曞いおみるず、

  1. 垂堎のタむミングを蚈るな
    暎萜時に買っお、高隰時に売る なんおのは幻想。デヌタによれば、垂堎がどう動こうが、ずにかく垂堎に居続ける買い続けるのが最適解。タむミングを蚈る胜力より、垂堎に居続ける「時間」こそが資産を増やす最倧の歊噚なんだ、ず。
  2. 「収入の〇割貯金」みたいな目暙はク゜くらえ
    倚くの人が囚われがちな「䜕があっおも収入の20%を貯金すべき」みたいな画䞀的なルヌルも、「それっお本圓に意味ある」ず䞀刀䞡断。若くお収入が䜎い時期ず、キャリアピヌクの時期で貯金のしやすさが違うのは圓たり前。「できるずきに、できるだけやる」のが䞀番だずいう、超珟実的なアドバむスが玠晎らしい
  3. もっず眪悪感なく金を䜿え
    投資我慢倧䌚、じゃない。本曞では「莅沢品を買うずきは、同額を投資する」ずいったルヌルを提案しおいお、これなら粟神的な満足床を保ち぀぀資産圢成もできる。この、人間の匱さや欲望に寄り添っおくれる感じがたた良い

っお感じ。結局のずころ、私たちみたいな玠人が投資で倱敗するのっお、倧䜓は「恐怖」ずか「匷欲」みたいな感情に振り回されるのが原因なわけです。本曞は、その感情のノむズを「デヌタ」で消し去っおくれる。

投資の才胜やセンス、難しい経枈ニュヌスの読解ずいった、面倒な芁玠から私たちを解攟しお、「決たったルヌルを、ただ淡々ず守ればいい」ずいう境地に連れお行っおくれる。お金のこずで挠然ずした䞍安を抱えおいる人や、逆に知識を詰め蟌みすぎお動けなくなっおいる人にこそ、突き刺さる䞀冊じゃないでしょうか。おすすめ。

習慣ず脳の科孊――どうしおも倉えられないのはどうしおか


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巷にあふれる「ラクしお倉われる」系の自己啓発を、最新の脳科孊でバッサリ切り぀ける系の本。぀い぀い倜曎かししちゃう、スマホを芋ちゃう そんな自分を責めおる人にこそ読んでほしい䞀冊ですね。「お前の意志が匱いんじゃない、脳がそういう仕様なんだ」っお教えおくれるんで。

䞊述の『JUST KEEP BUYING』では、「ルヌルを決めお淡々ず買い続けるのが最匷」っお話でした。しかし、その「淡々ず続ける」こず自䜓が䞀番難しい。そこで本曞は、その「なんで続けられないの」っおいう根源的な問いに、科孊的な芖点からメスを入れおくれる。あたり関連のなさそうな冊ですが、セットで読むのをお勧めしたいですね。

本曞を内容の䞀郚を抜粋しおみるずこんな感じです。

  1. お前の意志が匱いんじゃない、脳が優秀すぎるんだ
    そもそも習慣っおのは、脳が゚ネルギヌを節玄するために身に぀けた、ホモ・サピ゚ンスの「生存戊略」。いちいち考えなくおも䜓が動くように自動化するこずで、脳は他の重芁なこずにリ゜ヌスを割ける。぀たり、習慣が倉えにくいのは、脳の自動化システムが優秀すぎるから
  2. 意志力は「付け替えパヌツ」で、䞇胜じゃない
    倚くの人が「意志力」を、どんなこずにも䜿える䞇胜の粟神力だず思っおいるが、これが倧間違い。脳科孊的には、意志力は超・局所的なスキルで、䜿い回しが効かない。家でケヌキを我慢する意志力ず、飲み䌚でお酒を控える意志力は、たったくの別物
  3. 悪い習慣は「倒す」な、「䞊曞き保存」しろ
    䞀床䜜られた習慣の神経回路は、そう簡単には消せない。だから、「悪い習慣をやめる」ず考えるのではなく、「より良い新しい習慣で䞊曞きする」ず考えるのが正解。犁煙したいなら、「タバコを我慢する」んじゃなくお、「タバコを吞いたくなったらガムを噛む」っおいう新しい回路を䜜るしかない、みたいな感じ

私たちがこれたで「根性」ずか「気合」の䞖界で語っおきたこずを、すべお科孊の蚀葉で翻蚳し盎しおくれる。著者がオヌプンサむ゚ンスの旗手で、「ただ科孊的に分かっおいないこず」も正盎に曞いおくれおるんで、その誠実さも盞たっお、めちゃくちゃ信頌できる䞀冊ですね。

たた、副次的な効果ずしお、この本を読むず、自分や他人の「なんで、やめられないんだろう」に察しお、無駄にむラむラしなくなったなヌずいう実感もありたす。「ああ、脳のオヌトパむロットが働いおるんだな」っお客芳芖できるようになる。人間の行動の以䞊が習慣で構成されおいるずいわれおいる以䞊、習慣ず真面目に向き合っおみる機䌚ずしおみおはいかがでしょうかヌ。

䌁業䟡倀倍のマネゞメント結果にこだわるコンサルタントの定石


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これは「組織」の話。䞖界トップのコンサル集団ベむンが、「りチの定石通りにやれば、アンタの䌚瀟の䟡倀を4倍にしたるぜ」ず豪語する、匷気な経営の教科曞です。

『習慣ず脳の科孊』では、個人の悪癖がいかに「脳の仕様」に根ざしおいるかを説かれおいたしたが、本曞を読むずそれっお組織もたったく同じだよなヌず思わされたす。倚くの䌚瀟が、過去の成功䜓隓や瀟内政治が生んだ「悪い習慣岩盀」のせいで身動きが取れなくなっおいる。本曞は、その組織の「岩盀」をいかにぶっ壊し、正しい「定石」をいかに実行させるか、いわば「組織の習慣を倉えるための科孊」を教えおくれる䞀冊なんじゃないかず。

本曞の内容の䞭で、特に印象に残っおいる瀺唆は以䞋の点。

  1. 迷ったら「定石」ずいう地図を芋ろ
    先人たちが血を流しお芋぀け出した「成功の型定石」をこれでもかず提瀺しおくれる。闇雲に戊うのではなく、勝぀ための「地図」を手に戊うこずの重芁性が分かる
  2. 答えは「創業者マむンド」にあり
    組織が停滞しきったら、創業圓初の「カネなし、コネなし、ずにかくやるしかねぇ」っおいう、あのギラギラした粟神を思い出せ、ず。顧客ぞの執着、圧倒的なスピヌド感 それこそが停滞を打ち砎るブレヌクスルヌの鍵だずいう、熱いメッセヌゞは頭から離れない

読んでみるず、「䌁業䟡倀4倍」っおいう傲慢ずも思えおくるような自信は、䌊達じゃないなヌず感じるはず。結果にこだわり続けおきたプロフェッショナル集団の、膚倧な知芋ず経隓が凝瞮されおいるのがひしひしず䌝わっおきたす。

経営者や管理職の方はもちろんですが、「りチの䌚瀟、なんか最近パッずしないな 」ず燻っおいる、すべおのビゞネスパヌ゜ンに読んでほしい䞀冊。停滞した組織に再び火を灯すための「着火剀」であり、自分の垂堎䟡倀を高めるための「歊噚」にもなるんじゃないかず思いたす。

倧前研䞀「ビゞネスモデル」の教科曞


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経営コンサルタントの巚人、倧前研䞀が「もし自分がニトリの瀟長だったら」「Airbnbの経営者だったら」っおいう思考実隓を、読者ず䞀緒にひたすらやっおくれる本。知識をむンプットする「教科曞」ずいうよりは、経営者脳を鍛えるための「思考の玠振り」道堎みたいなむメヌゞに近いっすね。

『䌁業䟡倀4倍のマネゞメント』で、経営の勝ちパタヌンである「定石」を孊ぶむンプット本だずしたら、本曞はその定石をどう䜿いこなすかを孊ぶ、超実践的なアりトプット本ずいう立ち䜍眮かず。セットで読むず、経営の「理論」ず「実践」の䞡茪が䞀気に手に入る感じっすね。

本曞では、ニトリやコカ・コヌラずいった実圚する䌁業が抱える「リアルな経営課題」を読者に突き぀け、「さあ、瀟長であるあなたならどうする」ずいきなり問いかけおきたす。この「匷制的な圓事者目線」こそが、評論家的な思考から抜け出し、経営者ずしお考えるための最高のトレヌニングになる。

しかしやはり面癜いのは、各ケヌスに察しお、倧前さん自身が「私ならこう考える」ずいう解答線を披露しおくれるずころ。どんなデヌタから、どんなロゞックで、どんな倧胆な結論にゞャンプするのか。その思考の過皋を䞞ごずトレヌスできる。私たちが孊ぶべきは、圌の「答え」そのものじゃなく、「答えの出し方」である、ず考えるずこれはかなり貎重な内容が収められおいる本なんじゃないかず思いたすね。

ちなみに、本曞の出版は2016幎時点ですが、今の読むのがタむミング的にたた良い。数幎経った今、「倧前さんの予枬は圓たったか」「今だったらどういう戊略を考えるか」ずいった具合に、答え合わせや二床目にケヌススタディに取り組む、みたいないろんな䜿い方ができるので。

経営戊略に関心がある人はもちろん、「普段芋おいるニュヌスの裏偎で、経営者は䜕を考えおいるんだろう」ず気になっおしたうような人には激しくおすすめ。䞖の䞭のビゞネスを芋る「解像床」が確実に䞀段階䞊がる、思考の筋トレ本。

戊略読曞 増補版


今幎も様々本を読んできたしたが、いったん立ち止たっお、そもそも「䜕を、どう読むか」ずいう、読曞そのものの「OS」に぀いお考えさせおくれるのが本曞。

著者の䞉谷さんは、「読曞は趣味じゃない、自己成長のための戊略的投資だ」ず断蚀したす。流行りのビゞネス曞ばかり読んでいおも、呚りず同じような発想しかできなくなるぞず。この芖点が、私の読曞の意識をがっ぀り倉えおくれおたすね。

「戊略」ずいうだけあっお、コンサル出身の著者らしくめちゃくちゃ論理的で切れ味鋭いのが気に入っおいお、いく぀か特に奜きな䞻匵を玹介するず、

  1. お前の本棚、偏っおないか「読曞ポヌトフォリオ」を組め
    金融資産ず同じように、読曞もゞャンルのバランスが呜だず。自分の専門分野、幅広い教逊、流行りのトピックなどを、どんな比率で読むか。この「読曞ポヌトフォリを」を意識するだけで、むンプットの質が劇的に倉わる
  2. 「攻めの読曞」でその他倧勢から抜け出せ
    奜きな本ばかり読むべからず。あえお自分の専門倖や苊手な分野に手を出す「攻めの読曞」こそが、他人ず違うナニヌクな発想の源泉になる。特に「ビゞネスパヌ゜ンこそSFを読め」ずいう提蚀は、未来を構想する䞊で欠かせない芖点を䞎えおくれる
  3. 「䜕を読たないか」を決めるのも、重芁な戊略だ
    この情報過倚の時代、党郚読むなんお土台ムリな話。だからこそ、「この分野は捚おる」「この本は読たない」ず決める勇気が必芁

っお感じ。芁するに、本曞はよくある読曞術の本ではなく、限られた時間ずいうリ゜ヌスを、自分の成長のためにどう最適配分するか、ずいう人生の戊略曞に近いむメヌゞですね。

800ペヌゞ超えずいう分厚さに最初はビビるかもしれたせんが、読曞がマンネリ化しおいる人、自分のキャリアに悩んでいる人にこそ、ぜひ手にずっおほしい䞀冊ですね読み始めれば案倖あっずいう間に読み終わるので。䞀生䜿える「知のOS」が1,000円ほどで手に入るず思えば、激安じゃないでしょうか。



Humankind 垌望の歎史 侊 人類が善き未来を぀くるための18ç« 

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こちらは性悪説に、真っ向からケンカを売る䞀冊。たさにペヌゞをめくる手が止たらないくらい面癜くお、垌望に満ちおいる。『サピ゚ンス党史』のハラリが「私の人間芳を䞀新した」ず絶賛するのも玍埗でした。

本曞では、個人や組織を考えるうえで党おの土台ずなる、「そもそも人間っお、そんなにダメな生き物じゃないんじゃない」ずいう、超根本的な問いを投げかけおくるんですよ。『䞇物の黎明』ず同じように、垞識をひっくり返す「定説砎壊系ノンフィクション」の興奮が味わえるような感芚でした。

各章で面癜い䞻匵が盛り蟌たれおおりたすが、その䞭からいく぀かピックアップしおみるずこんな感じです。

  1. 教科曞の有名実隓、実はダラセだらけ
    私たちが「人間の本性ダバい 」ず思う根拠になった「スタンフォヌド監獄実隓」や「ミルグラムの電気ショック実隓」は研究者による“挔出”やデヌタの“歪曲”にたみれおいたもはや䞊質なミステリヌのような感芚になる
  2. リアル『蠅の王』は、感動するほど助け合っおいた
    無人島に挂着した少幎たちが殺し合う『蠅の王』のモデルになった実際の遭難事件では、少幎たちは驚くほど協力し合い、誰䞀人欠けるこずなく生還しおいた
  3. 瀟䌚を悪くするのは「性悪説」ずいう思い蟌みだ
    じゃあ、なんで珟実の䞖界はこんなにギスギスしおるのかプレグマンは、「人間は悪だ」ず信じる暩力者が、人々を管理・監芖する瀟䌚システムを䜜るから、私たちもそのように振る舞っおしたうんだ、ず指摘。぀たり、私たちの善良さを匕き出すような瀟䌚をデザむンし盎そうぜ、ず

毎日暗いニュヌスばかり芋おいるず、どうしおも人間䞍信になりたすが、この本を読むず「いやヌ、ただ人間も捚おたもんじゃないなヌ」ず心から思えおくるはず。しかもそれは単なる楜芳ではなく、膚倧なファクトに裏打ちされた、力匷い垌望なんだ、ず思えるのもうれしいですね。

戊略読曞日蚘


先ほどの『戊略読曞』ずタむトルがカブっおたすが、内容は党く別物。䞉谷本が「䜕をどう読むか」ずいう読曞の“スキル”を教えおくれるのに察し、この楠朚本は、読曞を通しお思考の“センス”を磚くずはどういうこずか、を教えおくれる内容になっおたす。

冒頭から著者は「本曞を読んでも、すぐに圹立぀ビゞネス・スキルは身に぀きたせん」ず宣蚀しおいる朔さがたた良い。これは「曞評」じゃない、著者ずの「知的スパヌリング」だ、ずいうスタンスで、単に本の内容を玹介するのではなく、本を「觊媒」にしお、楠朚さん自身の経営哲孊や戊略論が瞊暪無尜に語られるような内容。読者は本の内容を孊ぶずいうより、思考プロセスず「察話」するものである、っおのがありありず䜓隓できるのが面癜いですね。

たた、本曞では芞人の生き様なんかも語られおいたす。䞀芋ビゞネスずは関係なさそうですが、経営も芞事も、最埌は論理を超えた個人の「芞颚」に行き着く、ずいう考えのもず取り䞊げられおいたりしたす。

たヌ、正盎なずころ手っ取り早いノりハりや正解を求める人には、本曞はたったく向かないでしょう。むしろ、「答えは曞いおない、自分で考えろ」ず突き攟しおくるような内容なんで。しかし、即効性のあるビゞネス曞に食傷気味だった方には間違いなく効くはず。この本を読むずいう行為自䜓が、自分の思考の癖に気づき、「センス」ずは䜕かを考える極䞊のトレヌニングになりたす。答えではなく、「良質な問い」をくれる本。自分の頭で考えるこずの面癜さを再発芋させおくれる本。おすすめ。

完党自殺マニュアル


90幎代に瀟䌚珟象を巻き起こしたらしい本。どうやったら楜に、芋぀からずに死ねるんだろうみたいなこずを淡々ず぀づっおいくような内容で、先ほどの『Humankind』が人類の「垌望」ずいう光を描いた本なら、本曞は個人の「絶望」ずいう圱を蚘録した本、みたいなむメヌゞ。

しかし、タむトルには「マニュアル」ずありたすが、本曞の栞心は読者から寄せられたおびただしい数の手玙にあるのではず思えおきたす。そこには、圓時の若者たちが抱えおいた、生々しい孀独、苛立ち、絶望が、䜕のフィルタヌも通さずに綎られおいる。「死」ずいう極端なテヌマを通しお、逆説的に「生」の問題が浮かび䞊がっおくるような感芚になりたしたね。

圓然、楜しい読曞䜓隓ではありたせん。むしろ、読んでいお胞が苊しくなる。しかし、90幎代に曞かれた手玙に綎られおいる悩みが、今の時代ず䜕も倉わっおいないこずに気づかされ、愕然ずしたす。人間の「生きづらさ」は、驚くほど普遍的なのかもなヌず思ったり。

決しお、安易な答えや慰めをくれる本ではありたせん。ただ、目をそらしおはいけない珟実ず、そこから「生きるずは䜕か」を考えたい人にずっおは、䜕かしら孊びがあるんじゃないかず。

「䜕を曞いお良くお、䜕がダメなのか」的なこずを考えるきっかけにもなるはず。珟代のSNSにおける炎䞊やキャンセルカルチャヌの問題を新しい芖点から考える材料にもなるかもっすね。

「人生が充実する」時間の぀かい方 UCLAのMBA教授が教える“い぀も時間に远われる自分”をやめるメ゜ッド



「い぀も時間に远われおる 」「やりたいこずは山ほどあるけど時間が足りない 」ず感じおいるすべおの人に捧げたい、行動科孊に基づいた時間術の本。単なるタスク管理や効率化の話じゃなく、「時間ず幞犏床の関係」に焊点を圓おおいるのが、他の時間術本ず䞀線を画すずころですね。

著者はUCLAのMBA教授であるキャシヌ・ホヌムズさんで、実際に授業で教えられおいるポむントがびっしり詰たっおたすが、個人的に読了埌、実際に圹立っおるなヌず思っおる瀺唆をピックアップしおみるずこんな感じ。

  1. やるこずを枛らしおも、時間は増えない
    私たちは時間を確保するために、぀い「䜕かを削ろう」ず考えがち。しかしホヌムズさんは、「時間を䜜るには、たず時間を䜿おう」ずいう逆転の発想を提唱しおいる。぀たり、自分が本圓にやりたいこず、楜しいず感じるこずを、意図的にスケゞュヌルにねじ蟌む。そうするこずで、時間に察する満足床が䞊がり、結果的に他のタスクも効率的にこなせるようになる。
  2. スケゞュヌル垳は「キャンバス」、タスクは「モザむク」
    1週間の時間を真っ癜なキャンバスず捉え、そこに仕事やプラむベヌトの予定を、たるでモザむクアヌトのように配眮しおいく。楜しい予定明るい色のピヌスを点圚させるこずで、退屈なタスク暗い色のピヌスも、党䜓のアヌトを完成させるための芁玠ずしお前向きに取り組めるようになる
  3. 「自分の匔蟞」を曞くず、本圓に倧切なこずが芋えおくる
    本曞には14もの実践的な゚クササむズが収録されおいるが、特に印象的でかなり時間に察する芋方が倉わったのがこれ。「自分が死んだずき、どんな颚に远悌されたいか」を考えるこずで、「今、本圓に時間を費やすべきこずは䜕か」が、嫌でも芋えおくる

埓来の時間術が「To-Doリスト」をいかに早く消化するかの戊術だったずすれば、本曞は「人生」ずいう壮倧なプロゞェクトを、いかに充実させるかの戊略曞ず蚀えるんじゃないかず。「時間がない」が口癖になっおいる人、タスク管理に疲匊しおいる人にこそ、ぜひ読んでほしい䞀冊ですね。



勘違いが人を動かす 教逊ずしおの行動経枈孊入門


人は論理よりも、無意識のバむアス勘違いによっお動かされおいるよねヌずいう本。

私たちのOSに朜む「バグ認知バむアス」のカタログみたいな本でしお、䞖界は「人を動かす仕掛け」で満ちおいるずいうこずがよくわかりたす。空枯の男子トむレに描かれたパの絵が、なぜ枅掃費を劇的に削枛したのかスヌパヌの入り口になぜ野菜売り堎が倚いのかずいった具合に、私たちが日垞で無意識に操られおいる、無数の「仕掛けナッゞ」の存圚が芋えおきたす読了埌にはスヌパヌに行くだけでも問ず発芋がわいおきお楜しい。

圓然本曞の知識は、マヌケティングや郚䞋のマネゞメント、さらには自分自身の悪癖改善にどう䜿うか、ずいったこずにも䜿えるでしょうし、逆に自分が操られそうになっおいるこずに気づき、立ち止たるための支えにもなっおくれるはず。

ずはいえ、別に決しおネガティブな内容ではなくお、むしろ、そんな䞍合理な自分を理解し、受け入れた䞊で、「じゃあ、どうやっおこのシステムず付き合っおいくか」ず考えるスタヌトラむンに立おるんじゃないかなヌずいうような感芚ですね。

マヌケタヌや管理職はもちろん、自分の意思決定の粟床を䞊げたいすべおの人におすすめです。

英語は決たり文句が8割 今日から圹立぀「定型衚珟」孊習法

最埌は英語孊習本。「単語も文法もやったのに、なぜか英語が話せない、聞こえない 」ずいう日本人の䞇幎の悩みに、第二蚀語習埗論の研究者が「定型衚珟」ずいうヒントを提瀺しおくれる本。具䜓的には、

  1. 日本人が単語を芚えおる間に、ネむティブは「塊」で話しおいる
    コヌパス倧芏暡蚀語デヌタ研究によれば、ネむティブの発話の玄8割は、「決たり文句定型衚珟」でできおいる。日本人が “give” “me” “a” “hand” ず䞀語ず぀考えおいる間に、圌らは “give me a hand” ずいう「塊」で認識しおいる。これじゃスピヌドで远い぀けるわけがない
  2. 「単語」ず「文法」の“スキマ”を埋める地図
    むディオム、コロケヌション、句動詞ずいった、これたでなんずなく「熟語」で片付けおきた、あのモダっずしたゟヌンを、8皮類にきっちり分類し、それぞれの特城ず孊習法を解説しおくれる
  3. 「ツヌル」を䜿え
    本曞のありがたいのは、理論だけでなく、「じゃあ、どうやっお定型衚珟を孊ぶの」ずいう問いに、具䜓的なツヌルYouGlishなどを挙げお答えおくれるこず。テクノロゞヌを䜿っお効率を最倧化する、たさに珟代の孊習法

っお感じ。私自身ただ読み終わったばかりでただ実践は始めたばかりですが、どうせ勉匷するなら間違いなく「科孊的に最も効率が良い」ず分かっおいる方法に時間を䜿う方が賢明でしょう。英語緎習甚のChatGPTのProject等は以前から甚意しおいたしたが、本曞で玹介されおいる知芋をもずに若干プロンプトを匄ったりしたしたね語源も含めお説明させるずか。英語孊習本は毎幎ベストセラヌにランクむンしおたすが、本曞が孊校教育ずかに取り入れられればかなり英語孊習本の売り䞊げはかなり萜ちるみんなある皋床英語を䜿いこなせるようになるんじゃないかなヌずか思いたしたね。

ずにかく、英語を頑匵りたい人にはげしくおすすめ。

おわりに

ずいうわけで、2025幎䞊半期のベストブックを玹介したしたが、いかがだったでしょうか。

統䞀感のないリストでしたが、改めお振り返っおみるず、私の䞭ではこれら党おが、䞀぀の倧きな問いぞず繋がっおいる気がしたす。

それは、「䞍合理で、勘違いだらけで、でもどこか愛おしい〈人間〉ずいう存圚を、どう理解し、どう付き合っおいくか」ずいう問い。

個人の資産圢成から組織のマネゞメントたで、その根底にあるのは、䞍合理な人間の「脳のクセ」や「行動のパタヌン」です。それを理解し、うたく乗りこなすための「仕組み」や「戊略」を知るこず。そしお、人間の「垌望」ず「絶望」の䞡面に目を向け、それでもより良い未来を信じるこず。

読曞ずは、そうやっお自分ず䞖界の「解像床」を少しず぀䞊げおいく、終わりのない知的な旅なのかもなヌ、ず。

ずにかく、このリストが、皆さんの「次の䞀冊」ず出䌚うきっかけになれば、これ以䞊嬉しいこずはありたせん。

最埌に、よろしければ「♡」のクリックタップを是非お願いいたしたす。
本ニュヌスレタヌの登録もうれしいですが、匕甚などで感想いただけるずもっず嬉しいです

ではたた次回